医療広告ガイドラインの違反事例を特集｜誇大広告例について

クリニックや病院などの医療機関が広告を行う場合、厚生労働省が定めた医療広告ガイドラインを遵守する必要があります。

この記事では、「医療広告ガイドラインの違反事例の誇大広告にあたる事例」を特集します。

医療広告ガイドラインとは

まず初めに「医療広告ガイドラインの概要」についてご紹介します。

医療広告ガイドラインとは、厚生労働省によって作成された医療広告の指針で、正式名称は「医業若しくは歯科医業または病院若しくは診療所に関する広告等に関する指針」です。

以前から、医療広告は医療法や他の規制によって制限されていましたが、一部の医療機関における虚偽広告や誇大広告の問題が発生したことを受け、これらの問題を防ぐために、2018年6月に医療広告の禁止事項や違反時の罰則を定めた医療広告ガイドラインが導入されました。

医療広告ガイドラインに違反した場合、保健所からの調査、中止命令、行政処分などが行われます。命令に従わない場合や悪質な虚偽広告とみなされる場合には、6ヶ月以下の懲役や30万円以下の罰金などの罰則があります。

医療広告ガイドラインは、医療広告において広告可能な内容や禁止事項などについて具体的にまとめられています。クリニックや病院などの医療機関が広告を行う際には、このガイドラインを遵守する必要があります。

医療広告ガイドラインの違反事例（誇大広告）

では、どのような事例が医療広告ガイドラインの違反事例にあたるのでしょうか？
ここからは、本記事のテーマである「医療広告ガイドラインの違反事例の誇大広告にあたる事例」をご紹介していきます。

医療広告ガイドラインを遵守している旨を強調した表現

医療広告ガイドラインを遵守していることは、特段、強調すべきことではないと考えられています。

そのため、文字の大きさや色付けによって医療広告ガイドラインを遵守している旨を強調するような表現は認められません。また、このような表現は行政機関が広告内容を保証しているように誤認を与える可能性がある点からも認められません。

なお、医療広告ガイドラインを遵守している旨を記載すること自体は、医療広告ガイドラインに抵触しません。医療広告ガイドラインを遵守している旨を記載する場合は、過度に強調せずに記載することが求められます。

提供する医療の内容等について誤認させる広告

医療広告ガイドラインでは、必ずしも虚偽ではないが提供する医療の内容について、不当に誇張して表現したり、誤認させる広告は認められていません。

具体的な事例としては、「無制限」「し放題」「回数制限なく」といった表現が挙げられます。

科学的根拠が乏しい情報による誘導

医療広告ガイドラインでは、科学的な根拠が乏しい情報であるにも関わらず、特定の症状に関するリスクや手術や処置などの有効性を強調することで、医療機関への受診を誘導することは誇大広告に該当し、医療広告として認められません。

まとめ

この記事では、「医療広告ガイドラインの違反事例の誇大広告にあたる事例」を特集しました。

医療広告ガイドラインの違反事例の誇大広告にあたる事例には、「医療広告ガイドラインを遵守している旨を強調した表現」や「科学的根拠が乏しい情報による誘導」などが挙げられます。

今回取り上げた事例を踏まえ、医療広告においては医療広告ガイドラインを厳守し、適切な広告活動を行うことが重要です。

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