レセプトの意味や役割をわかりやすく解説!
医療業界では、誰もが目にする「レセプト」という言葉。
しかし、具体的にレセプトが何を意味しているのか、その詳細について気になる方も多いでしょう。この記事では、レセプトの意味と診療報酬の仕組みについて解説します。
レセプトの意味
レセプトは、医療機関が患者さんに提供した診療内容に対して、保険者から診療報酬を請求する際に使用する書類のことを指します。
医療機関が提供する診療サービスは、国が定める「診療報酬点数表」に基づいて評価され、それぞれの診療行為に点数が割り振られています。レセプトは、この点数をまとめたものとして提出されます。
診療報酬の仕組み
診療報酬は、医療機関が保険者に対して請求する費用のことで、診療内容や処方薬によって異なります。
具体的には、以下のような項目が含まれます。
診察料
検査料
処置料
薬剤料
その他の医療サービス料
これらの費用は、診療報酬点数表に基づいて計算され、レセプトに記載されます。患者さんが受けた診療内容に応じて、診療報酬が決定されるわけです。
レセプトの役割
レセプトは、医療機関と保険者との間で、診療報酬に関する情報のやり取りを円滑に行うための重要な役割を果たしています。
医療機関では、レセプトに記載された診療報酬点数に基づいて、適切な請求ができるようになります。また、保険者は、レセプトをもとに適切な医療費の支払いを行うことができます。さらに、レセプトは、医療費の透明性を高める役割も果たしています。
レセプト作成業務
レセプト作成業務は、医療機関が行った診療行為に対する診療報酬を保険者に請求するため、診療内容や薬剤情報などをまとめてレセプトという書類に記載する作業です。
これは主に医療事務やレセプト作成担当者が行います。
診療情報の入力
外来患者の場合、診療が終わると診療内容をレセプトコンピュータに入力します。
診療内容を示すコードを入力すると、自動で診療報酬点数が計算され、レセプトが作成されます。入院患者は、月に数回や手術後、費用精算時などに入力します。
レセプトの作成・出力
月初めに、レセプトを作成・出力します。1か月間の診療内容・報酬を患者ごとに記録し、1件のレセプトを作成します。
個人クリニックでも大病院でも同様の作業が行われ、時には数千件のレセプトが作成されます。しかし、診療情報は都度入力しているため、作業自体に大きな負担はありません。
レセプト点検
現在、レセプト業務の主な作業は「点検」です。
レセプトコンピュータに入力された情報が正確でない場合があります。傷病名と診療行為、処方薬の整合性など、コンピュータでは判断できない部分を人が点検する必要があります。
この点検業務を正確に行うには、診療内容と算定ルールの理解が必須です。
医師の確認と提出
レセプトに不整合が疑われる場合、医師に再確認し、相違があれば訂正します。
不備があると診療報酬が減額される可能性があるため、医師と連携して確認が必要です。
最後に医師の確認を受け、全レセプトが正確になったら作業は終了です。その後、レセプトと診療報酬請求書を審査支払機関に提出します。
まとめ
この記事では、レセプトの意味や診療報酬の仕組みなどについて説明しました。
レセプトは、医療機関が診療報酬を請求するための書類であり、診療報酬点数表に基づいて計算される費用が記載されています。
レセプトを正確に作成し、適切な診療報酬を請求することは、医療機関の運営にとって重要です。医療機関がレセプトについて理解を深め、適切に活用することで、より良い医療サービスの提供が可能になります。