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【一般病床と療養病床とは】定義やそれぞれの違いを解説!

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入院のための病床は、医療法により療養病床も含め5つの種類(一般病床・療養病床・精神病床・感染症病床・結核病床)に分類されています。

本記事では、一般病床と療養病床の定義や役割、それぞれの違いに解説します。

一般病床とは

一般病床とは、主に急性期の疾患を持つ患者さんを受け入れるための病床のことを指します。

社会の高齢化やそれに伴う疾病の傾向の変化を考慮し、高品質な医療をより効率的に提供するための体制を作るべく、入院医療の体制整備や医療情報の適切な提供、さらには医療従事者のスキルアップを図ることが重要となっています。

これらの観点から、平成13年に施行された医療法改正により、病床の区分が変更されました。以前は精神病床、感染症病床、結核病床、その他の病床という4つの区分でしたが、改正によりその他の病床を一般病床と療養病床に分け、合計5つの区分になりました。

また、一般病床では、看護師1人につき入院患者が3人という新しい基準が設けられました。これは、以前は看護師1人につき入院患者が4人だった基準を引き上げたものです。さらに、病床の面積についても、新築や全面改築の際には、1人当たり6.4平方メートル以上と定められました。

そして、一般病床は、各科の専門診察室や手術室、処置室、臨床検査施設、X線装置などの必要な設備を揃えることが求められます。

療養病床とは

療養病床は、長期的な療養を必要とする患者さんのための病床を指します。

一般病床が有する設備(診察室、手術室、処置室、臨床検査施設、X線装置等)に加えて、機能訓練室や談話室といった施設を備えることが求められます。

療養病床には、医療療養型病床と介護療養型病床の2つの種類が存在します。医療療養型病床は、慢性期にある患者さんが入院医療を必要とする場合に、そのサービスを医療保険で提供する病床です。一方、介護療養型病床は、要介護認定を受けている患者さんに対して、介護保険を通じてサービスを提供する病床となります。

一般病床と療養病床の違い

一般病床と療養病床は、それぞれが目指す医療の目的や提供するケアの種類によって区別されます。

一般病床は、主に急性疾患の治療に対応するための病床で、専門の診察室、手術室、処置室、臨床検査施設、X線装置などの必要な医療設備を備えています。一般病床では、入院患者3人に対し看護師1人の配置が求められ、また病床面積も患者1人当たり6.4平方メートル以上とされています。このような環境は、急性期の治療を必要とする患者にとって適切な医療を提供するために設定されています。

一方、療養病床は、長期にわたる療養を必要とする患者のための病床で、一般病床の必置施設に加えて機能訓練室や談話室などの設備を備えています。これらの設備があることで、患者のリハビリテーションや社会復帰を支援することが可能となります。

まとめ

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入院のための病床は、医療法によって5つの種類(一般病床、療養病床、精神病床、感染症病床、結核病床)に分類されています。本記事では、一般病床と療養病床について詳しく解説しました。

一般病床は急性疾患の患者さんを受け入れるための病床で、看護師と患者の比率や病床面積など、患者さんに適切な医療を提供するための基準が設けられています。また、専門の診察室や手術室、処置室、臨床検査施設、X線装置などの設備を備えています。

一方、療養病床は長期的な療養を必要とする患者さんのための病床で、一般病床の設備に加えて、機能訓練室や談話室といった施設を有します。これらは患者さんのリハビリテーションや社会復帰を支援するためのものです。療養病床には医療療養型病床と介護療養型病床の2種類があり、それぞれが異なる保険からサービスを提供します。

これらの病床はそれぞれが異なる目的と役割を持っており、患者さんの状態や必要なケアによって適切に利用されます。

なお、「介護療養型病床」は、2023年度末で廃止となり、「介護医療院」が受け皿となります。

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