【集患ブログ】美容外科で効果的な価格戦略

美容外科サービスの価格弾力性
自由診療の医療サービスの価格を設定する際、様々な影響要因を考慮する必要があります。
まず、消費者である患者の需要が挙げられます。通常、需要が供給を上回る場合は価格が上昇し、逆に需要が供給を下回る場合は価格が低下します。提供する医療サービスの需要を把握することは、価格設定の重要なポイントです。
また、一般の製品と同様に自由診療の医療サービスにおいても、需要の価格弾力性が存在します。これは、価格が変化した際に需要がどれだけ変化するかを示す指標です。例えば、価格を10%下げた際に需要が25%上昇すると、価格弾力性は2.5となります。この価格弾力性が高い製品やサービスは、価格を下げることで需要が高まり、消費されやすくなります。
美容外科領域の医療サービスでは、この価格弾力性が高いサービスが多く見られるため、価格弾力性を活用した価格戦略が効果的です。
市場浸透価格戦略の有効性
美容外科領域の医療サービスの価格戦略においては、市場浸透価格戦略が有効であると考えます。
市場浸透価格戦略は、ペネトレーションプライスや初期低価格戦略とも呼ばれ、初期に低価格を設定し、大量消費によって市場シェアを高める戦略です。この戦略が機能するには、価格弾力性が大きいことが求められます。
市場浸透価格戦略の利点は、大量消費を通じて規模の経済性や経験曲線効果を実現し、早期にコスト優位を築くことができる点にあります。医療サービスの分野では、一般の製品と比べて規模の経済性を得るのが難しいものの、多数の症例を経験することで得られる経験曲線効果は大きいです。結果として、競合他社よりも効率的に(低コストで)サービスを提供し、コスト優位を築くことが可能になります。
さらに、市場でのシェアを高めることで、患者におけるクリニックの認知度やブランドイメージを向上させることができます。また、多くの症例数をPRすることで競合クリニックと差別化し、競争優位を築くことも可能です。
まとめ
美容外科サービスは価格弾力性が大きいサービスが多い傾向にあります。
そのため、サービスを開始する際に市場浸透価格戦略を採用し、早期に市場シェアを高め、競争優位を構築することが有効です。その後は、競争優位を維持しつつ、徐々に価格を上げることで、医業利益の確保を目指すという流れが、価格戦略として効果的と考えます。