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会社法とは|わかりやすく簡単に解説!

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平成18年5月1日に施行された法律「会社法」。この会社法は、「商法」、「商法特例法」、「有限会社法」などで従来バラバラに定められていた会社に関する規定を一本化したものです。

この記事では、会社法についてわかりやすく簡単に解説します。

会社法とは

会社法とは、会社の設立、組織、運営および管理など会社に関する様々なルールをまとめた法律です。平成18年5月1日に施行されました。

会社法が制定される以前は、会社に関する規定は「商法」、「商法特例法」、「有限会社法」など複数の法律に分散して定められていました。そのため分かりづらく、法律として活用しづらいといった問題がありました。この問題を解消するため、会社に関する規定を一本化して分かりやすくまとめたものが会社法です。

会社法の構成

会社法は、第1編「総則」から第8編「罰則」で構成されており、979条の条文から成り立っています。

■会社法の構成
第1編 総則(第1条~第24条)
第2編 株式会社(第25条~第574条)
第3編 持分会社(第575条~第675条)
第4編 社債(第676条~第742条)
第5編 組織変更、合併、会社分割、株式交換及び株式移転(第743条~第816条)
第6編 外国会社(第817条~第823条)
第7編 雑則(第824条~第959条)
第8編 罰則(第960条~第979条)

会社法の役割

会社法の役割には、下記の3つがあります。

①会社の取引相手を保護する。
②利害関係者の利益を実現する。
③法律関係を明確にする。

①会社の取引相手を保護する

会社に対して法人格を与えることで、取引を行う会社同士が、互いに法律関係や事実関係を明確にして取引を行うことができます。その結果、取引を行う会社双方の保護が図られます。

②利害関係者の利益を実現する

会社法の役割には、利害関係者の権利利益を保護し、会社制度を守りながら互いに利益を得やすい仕組みを作ることがあります。このような会社法の役割から、例えば株式会社では、利害関係者の合意が得られる場合、定款の書き換えによって異なる定めができる規定が存在します。

③法律関係を明確にする

会社法の役割の一つに、法律関係を明確化する役割があります。例えば「会社の組織に関する訴え」(828~846条)の多くは、一定の期間に訴訟をしなければ法的主張ができないようになっています。このような規定により、速やかな訴訟を促すことで、法律関係を明確化、早期に安定させることができます。

会社法が規定する会社の形態

会社法の第2条では、会社の種類を規定しています。具体的には株式会社と持分会社である合同会社、合資会社、合名会社の4種類の形態です。

株式会社

株式会社とは、営利目的で設立される社団法人を意味します。株式を発行して、株主となる出資者から資金を調達し、会社を運営していきます。

企業活動により得た利益は、給料として社員に分配するだけでなく、出資者である株主に配当という形で支払います。

株式会社は、資本金を調達することから企業規模が大きい会社に多いことが特徴です。

合同会社

合同会社は、会社法によって新しく誕生した制度です。出資の範囲内において責任が限定されているため、大きな安心感が得られるほか、内部規律の高い自由度を売りとした組織が特徴です。

現在、合同会社は、株式会社以外で最も多く選ばれています。

合資会社

合資会社は、無限責任社員と有限責任社員の2つから構成されます。合資会社設立には、無限責任社員が最低でも2名必要です。

有限責任者は、会社が倒産危機に陥った場合に出資額を上限に債権者への責任を持つ社員のことで、無限責任社員は、債権者に対して負債がなくなるまで支払い責任が生じる社員を意味します。

無限責任社員の必要性からメリットがほとんどなく、近年で合資会社が設立されることは極めて少なくなっています。

合名会社

信頼し合う出資者が集まり、出資者自身が利益を分配するという特徴の持分会社の中で、一番その数が少ないとされるのが合名会社です。合名会社のイメージとしては、個人事業主が一つの会社に集い、事業を進めている形です。

合名会社は無限責任社員だけで成り立っており、メリットがほとんどないことから、合資会社同様に現在において設立に至るケースはほとんどありません。

会社法 まとめ

この記事では、会社法とは、会社法の構成や役割、会社法が規定する会社の形態について特集しました。最後にご紹介した内容をまとめます。

■会社法とは
会社法とは、会社の設立、組織、運営および管理など会社に関する様々なルールをまとめた法律。平成18年5月1日に施行された。
■会社法の構成
会社法は、第1編「総則」から第8編「罰則」で構成されており、979条の条文から成り立つ。
■会社法の役割
会社法の役割には、①会社の取引相手を保護する、②利害関係者の利益を実現する、③法律関係を明確にする、の3つがあげられる。
■会社法が規定する会社の形態
会社法では、株式会社と持分会社である合同会社、合資会社、合名会社の4種類の会社が規定されている。

以上、この記事では「会社法」について特集しました。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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