DPC(診断群分類別包括評価)とは|わかりやすく解説!
DPCとは
DPCとは、英語の「Diagnosis(診断) Procedure(処置) Combination(組み合わせ)」の略称です。日本語では、診断群分類別包括評価を指します。
DPCは、従来の診療行為ごとに計算する「出来高払い」方式とは異なり、入院患者の病名や症状をもとに、手術の有無や合併症の有無、処置の状況、重症度などに応じて、厚生労働省が定めた1日当たりの医療費を計算する定額払いの会計方式です。
DPC制度では、ほとんどの診療行為が包括されて定額となりますが、手術やリハビリなど一部は出来高制で算定されることがあります。
DPC対象病院
DPC制度を導入している病院は、DPC対象病院と呼ばれます。
DPC制度はすべての病院で導入されているわけではありません。厚生労働省は、DPC対象病院を急性期医療を提供する病院と位置づけており、DPC制度は急性期の入院医療がその対象です。
DPC対象病院になるためには、十分な医師や看護師の配置、手術体制、集中治療室の設備、画像診断や病理診断の充実など、高度な医療水準を維持するための高い基準要件が定められています。
DPCのメリット
DPC制度のメリットとしては、無駄のない効率的な医療の追求による医療費の抑制と、全国のDPC病院から集められたデータの公開による医療の平準化が挙げられます。
患者側にもメリットがあり、医療費が削減され、DPC対象病院ではどこでも一定の質の高い医療や標準的な医療を受けることができます。
一方、病院側にとってのメリットは、医療の質を一定水準に保つことができることが挙げられます。また、現行の診療報酬制度では急性期病院は出来高方式ではなく、DPC制度を導入した方が利益が多くなる傾向にあります。そのため、DPC制度を導入することによって病院側の診療報酬が増加するメリットも存在します。
まとめ
DPCとは、英語の「Diagnosis(診断) Procedure(処置) Combination(組み合わせ)」の略称を指し。日本語では、診断群分類別包括評価を意味します。
DPCは、従来の診療行為ごとに計算する「出来高払い」方式とは異なり、入院患者に応じて、厚生労働省が定めた1日当たりの医療費を計算する「定額払い」の会計方式です。