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ジュピターテレコム(JCOM)の5G時代の経営戦略とは!?

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CATV最大手のジュピターテレコム(JCOM)は光回線を使った高速インターネット通信網を整備し、遠隔医療など双方向サービスを提供することを発表しました。

5G時代におけるJCOMの戦略を考察します。

日経新聞 記事内容

CATV最大手のジュピターテレコム(JCOM)は光回線を使った高速インターネット通信網を整備し、遠隔医療など双方向サービスを提供する。CATV市場は国内で頭打ちだが、放送と通信の融合が加速する次世代無線通信規格「5G」の時代に、家庭のテレビを基盤としたサービスで生き残りを図る。携帯電話大手やネット動画配信との競争が激しくなりそうだ。

日本経済新聞2019年2月10日 朝刊 1面

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ジュピターテレコム(JCOM)

日本においてケーブルテレビ事業および番組供給事業を主たる業務としています。KDDI株式会社の連結子会社です。ブランド名は「JCOM(ジェイコム)」で展開し、グループ会社の商号に「ジェイコム」の文字を冠した企業が多いです。

設立年月日: 1995年1月18日
資本金:376億円
売上高:7,300億円(連結) ※2017年度 ※国際会計基準(IFRS)。

CATV

ケーブルテレビの略称でケーブルテレビ局のセンターと地域の一軒一軒の家庭を1本のケーブルで結びケーブルを用いて行う有線放送です。

5G

第5世代移動通信システムの略称で、現在使用している4Gの次の通信システムです。5Gのキーワードは「高速大容量」「低遅延」「低コスト/省電力」「多接続」です。ネットワーク上で、低コストで大容量のデータが高速で処理できるようになり、私たちの生活に大きな変化を生み出すものとなりそうです。2019年今年にサービスが開始される予定です。

JCOMの生き残りをかけて投資

JCOMは2021年までの3年間で計3000億円を投じ、ケーブルの光回線化や現在の光回線の高速化を進めます。
この対策で高画質の4K・8K放送の配信や、動画の双方向通信が可能となります。

通信の高速化を進めた後に、提供を予定するサービスはテレビとカメラで家庭と病院をつないだ遠隔医療サービスやテレビ通販との連動です。

遠隔診療でのJCOMの可能性

遠隔医療サービスにおいては医療保険の診療報酬でも評価され、今後市場が広がる可能性が高いです。

その市場においてJCOMのような大企業が参入するのは、JCOMにとってもビジネスチャンスとなるだけではなく、医療サービスの視点においても意義が大きいです。

遠隔診療が普及するポイントは患者のサービスに対する認知と興味です。
その点で、既に多くの顧客とケーブルテレビで契約をしているJCOMが遠隔診療サービスを提供すれば、顧客(患者)の認知・興味もスムーズに進むでしょう。

5G時代の放送コンテンツの競争を生き残れるか

5G時代が到来すると通信の量と速度、料金の問題が解決され、さらにネット動画が普及することが容易に想像できます。

私の知人の経営者はテレビを一切見ず、Youtubeを1日10時間流しで見聞きして情報収集している人がいます。今の若者の情報収集がネットに依存していることからも、今後テレビの価値は下がる一方でしょう。

その将来を考えた際に、5G時代にJCOMが既存顧客540万世帯の家庭テレビと繋がる経営資源をどのように活かしていくのか、非常に注目です。

以上、「JCOMの5G時代の戦略とは!?」でした。最後までお読みいただき、ありがとうございました!

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