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ブレグジット(ブレクジット)とは|わかりやすく簡単に解説!

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この記事では、「ブレグジット(ブレクジット)とは!?」と題して、その言葉の意味とその言葉が生まれた背景についてご紹介します。

なお同じ言葉でも「ブレグジット」と「ブレクジット」と2つの呼び名があります。「グ」か「ク」の違いなのですが、どちらも正しいといえば正しく好きな方で呼んでいいです。

今回の記事については、2つを表記するとややこしくなるので「ブレグジット」と記載して特集します。

ブレグジットとは何か!?言葉の定義

ブレグジットとは、英国(イギリス)が欧州連合(EU)から離脱することをさす造語です。

具体的には英国のグレートブリテン(Great Britain)と退出するのエクジット(exit)を組み合わせた造語です。

イギリス英語では「Brexit」と表現します。

英国らしいなかなかおしゃれな造語ですね。(おしゃれという軽い言葉で扱ってはいけない大問題なのですが…)

ブレグジットが生まれた理由|英国がEUを離脱する理由。

ブレグジットが生まれた理由を辿ると、2016年6月に英国でEU残留の是非をめぐって行われた国民投票に行きつきます。

国民投票の結果は、EUからの離脱支持が51.9%を占め、それを受けて、翌年2017年3月に英国はEUに対して正式に離脱意思を通告しました。

では、なぜ英国の国民はEUからの離脱を支持したのでしょうか?

実はそもそも英国は当初からヨーロッパを統合する動きには後ろ向きの姿勢でした。

EU発足に繋がるヨーロッパ石炭鉄鋼共同体(ECSC:1952年設立)やヨーロッパ経済共同体(EEC:1958年設立)、ヨーロッパ原子力共同体(EURATOM:1958年設立)への参加を見送り、1973年になってこの3つを総称するかたちでできたヨーロッパ共同体(EC)になって、英国はようやく加盟します。

このあたりはグレートブリテン、大英帝国の意地といいますか。米国重視の英国の姿勢といいますか。英国らしいと言えばらしいのですが・・・

そのような英国ですが、EC加盟後も単一通貨「ユーロ」や域内国境管理を廃止したシェンゲン協定には不参加の姿勢を示し、引き続き扱いにくい存在であり続けます。

また1980年代以降にイギリスがサービス業・金融業を中心とする経済政策を熱心に行ったことで、フランスやイギリスなどの欧州大陸の諸国との間に溝ができてしまいます。1992年にECからEU(欧州連合)に発展してからも、以前、欧州大陸の諸国とは距離を置く英国。

そのような中で転機は訪れます。

2013年1月に当時の首相デビッド・キャメロンが、次回の総選挙で党首を務める保守党が勝利した場合にEU残留の是非をめぐる国民投票を行う選挙の公約として掲げます。ただし、この公約を掲げたキャメロン首相自体はEU残留支持者です。

ではなぜ、国民投票というある意味「ジョーカー」といえる切り札を出したのか?

当時はリーマン・ショックに連鎖して起きたギリシャを代表とする欧州債務・ユーロ危機とEU域内からの移民急増のダブルパンチで、英国内の欧州大陸に対する反対感情が炎上していました。

また日本の衆議院にあたる英下院では与党である保守党内のEU懐疑派がEU離脱の是非を問う国民投票の実施を求める動議を提出していました。さらにEU離脱と反移民を掲げる右翼政党「英国独立党」が、一部世論の支持を獲得し勢いを増していました。

そのような状況下で危機感を感じたキャメロン首相が打ち出した“ジョーカー”がEU離脱の是非を問う国民投票だったのです。その狙いは、混沌とした事態のなかで反EU感情のガス抜きを図り、保守党内のEU懐疑論とポピュリズム(右翼思考)が台頭するのを防ぐためです。

そして保守党はこの総選挙で勝利し、翌年の2016年に公約通り国民投票を実施します。

ここでキャメロン首相に「世紀の大誤算」が発生。キャメロン首相の目論見ははずれ、国民投票の結果、EU離脱派がEU残留派を上回ってしまいます

この結果については、怖いもの見たさの愉快票などいろいろな要因があげられますが、また別の機会に記事として特集します。そして、国民投票の結果を受けてキャメロン首相は退陣し、2019年現在はメイ首相がEU離脱に向けて対応を進めているところです。

英国がEUを離脱した影響

英国がEUを離脱した影響は甚大と考えられています。英国のEU離脱を「崖から飛び降りる」行為と表現する専門家がいるほどです。

特に影響が大きいとされるのは金融分野で、欧州の金融の拠点のロンドンの金融街からは資金と雇用が大きく流出すると考えられています。実際に世界の金融大手は数千人単位でロンドンからフランスのパリやアイルランドのダブリン、スペインのマドリードなどに人員を動かす計画を打ち出しています。

また英国通貨のポンドの急落も懸念されます。こちらも実際に、国民投票でEU離脱が決まって以降、ポンドはユーロに対して10%余り価値が下落しています。

その他、人材の流出による人手不足の深刻化など多くの経済的悪影響が予想されます。

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